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現在、医療現場への無線化導入ニーズが高まっています。
医療現場で働く皆様の安全性や作業効率の向上、患者の皆様や医療施設へ訪れる方の利便性向上など、無線化によってもたらされる恩恵は大きなものであると想像できますが、しかしその一方で、医療現場という絶対的な安全性が問われる現場において、無線化導入のリスクが懸念されるいるのも確かです。
このような状況を踏まえ、総務省では無線電波が医療機器へ与える影響についておよそ10年前から調査を行っています。無線電波と言ってもいろいろな周波数帯の無線規格がありますので、その周波数によって影響は異なると考えられます。詳しくは下記総務省のウェブサイトをご参照ください。
電波の医療機器等への影響に関する調査(外部リンク)
また、資料としてこのような調査結果が報告されています。
各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための方針(総務省)
病院内における電波利用に関する調査研究報告書(総務省信越総合通信局)
Bluetoothは前述の総務省の調査結果に含まれておりませんが、同じ2.4GHzを使用する無線LANの結果は以下の通りであり、同じように考えることができます。
無線LAN機器によって影響を受けた植込み型医療機器は、1機種であったことから、厚生労働省の協力を得て、医療機関を通じ同機種の利用者全員に対して、試験結果に基 づく注意喚起が行われている。よって、現時点で特段の注意をされていない植込み型医療機器の装着者は、無線LAN機器に対しては特別の注意は必要としない。
また、Bluetoothは医療現場での無線利用を前提とした、医療機器専用プロファイル「Health Device Profile」の仕様策定が行われており、コンティニュアヘルスアライアンスでの採用が発表されています。
【コンティニュア・ヘルス・アライアンスとは?】
インテル、オムロンヘルスケア、シャープ、パナソニックなど約180社が参加している家庭向け医療機器のIT化を促進する非営利団体。「コンティニュア・ヘルス・アライアンス」が発表したガイドラインでは、メーカーや製品の種類を問わず各種健康機器とパソコンなどを相互接続するため、標準規格と実装方法を規定しており、その無線通信規格では医療機器に特化したBluetooth仕様の「Bluetooth Health Device Profile Specification」を採用すると発表しています。
コンティニュアヘルスアライアンス(外部リンク)
電波環境協議会(旧 不要電波問題対策協議会)のウェブサイトでは以下のように述べられています。
医用電気機器への電波の影響を防止するための 携帯電話端末等の使用に関する指針(外部リンク)
実験を行った医用電気機器は延べ727機種に上るものの、すべての医用電気機器を網羅しているわけではなく、また、機器の配置や状況等によっても影響が異なることから、この指針を活用するに当たっては、この点を十分考慮しておくことが必要である。 また、各医療現場等で実状に応じた対応を取っていただくことが望ましいとの判断から、本指針では出来る限り多くの情報を提供している。 さらに、当協議会で検討を行った以外にも公共業務用等の無線通信システムが使用されているが、それらが医用電気機器へ影響を及ぼすことを防止するためには、無線通信システムを運用する者が、運用方法等を考慮しつつ別途指針を定めることが望ましい。
このように一口に医療現場での無線利用といっても、その環境は様々です。日常生活でも利用されるヘルスケア機器のようなものと、手術室やICUのように極めて高度な信頼性が要求される環境で使用されるものとを同じ基準で考えることはできません。最終的には利用を検討している各環境の状況や運用面を考慮し、それに沿った指針を個別に決めることが重要です。
その上で実環境において十分なテストを行い、
というような点をクリアーにしておくことが懸念を払拭するための近道です。
以上、医療現場での無線利用に関する関連情報をご紹介しました。
基本的に無線通信は「途切れることがあり得る」ものとしてシステム構築することが重要だと考えます。途切れることを想定して、いざ途切れたときに如何にしてフォローするか、その点を十分にご検討ください。
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